万世大路 大瀧宿




  7)見晴台

  

   「すずめのお宿」から、旧道向かい側の石段を登る。

  そこにはなにやら記念碑があるらしい。
  神社もあるようだ。

  「大滝記念碑
  その文面を1字1句読んではいないが、日付から考えると、最後の住民が村を離れたときに建てたようである。
  ちなみに、碑に反射して管理人が写ってしまったが、どうかご容赦を。







  ふと振り返ると、山が広く大きく削られているのが見えた。
  東北中央自動車道の建設工事現場である。
  万世大路から見れば、今まさに3代目の「みち」が造られつつある。
  (2代目は、言うまでもなく、現在の国道13号線の東栗子・西栗子の両トンネルをはじめとする道筋である)
  当時の住人たちがこの光景を見たら、そして何年後(?)かにできる新しい「みち」に車が行き交う光景を
 見たら、どのような思いを抱くのだろうか?

  視線を大瀧宿に戻そう。






 8)いら沢橋 

  


  「すずめのお宿」からなおも進むと、旧道は右にカーブしていく。
  そして「いら沢橋」に差し掛かる。
  (左上、秋田方。右上、福島方。)




  橋はカーブの途中に存在している。
  福島方にはイイ感じの石積みの壁が見られる。








  9)胡桃橋

  


  胡桃(くるみ)橋  昭和11年7月竣功
  ここで再び、「小川」を渡る。
  (左上、秋田方。右上、福島方。)
  元々の道幅は、相変わらず1.5車線くらいか。





 毎年の雪の重みに耐え切れずに、倒壊してしまった建物がここにも。
 雪のない季節は、草に埋もれているようだ。














  10)家並み

  なおも道を登っていくと、現れましたるは山里の風景。
  現役と見紛うばかりの建物が並んでいるのを見ると、人が住んでいてもおかしくなさそうな気がする。











  

  えっ!!!

  これ、絶対、人住んでるよ!

  畑の里芋も、流れ落ちる水も、明らかに人の気配...
  或いは、雪の降らない季節だけ、麓から耕作しに通っているのだろうか?


  パーソナル焼却炉?













  「明治天皇大瀧御小休所

  明治14年、開通したばかりの万世大路を山形側から越えてきて、ここで休憩されたらしい。
  天皇を休ませるぐらいだから、村長かなんかの家だったのだろう。
  ふと見回すと、数軒の建物の中でも、ここが一番立派に見える。









  見事なまでに対照的に、今にも横倒しになりそうな資材小屋?













  11)西川橋

  家並みが途切れ、道が狭くなってきたので、車を方向転換し、徒歩探索に切り替える。
  左手はるか下のほうを、小川が流れて崖になっている。

  左前方上のほうに見上げるは、現道の西川橋。
  袂に「標高400m」の標識も見える。
  ということは、「旧道の西川橋」も当然あるわけで...








  その前に、ちょっと寄り道。
  ここはなんと、旧道(万世大路)と現道(国道13号線)と、さらに工事中の東北中央自動車道と
 3世代の道の橋が並走している。
  右上の赤い鉄骨が、現道の西川橋。
  その奥、木の陰に垣間見える、東北中央自動車道。(これの橋の名称は不明)












  
ありました。
  
これが「旧道の西川橋」。

  でも草木の侵攻が激しく、欄干も親柱も判別できない。
  橋だと言われても、俄かには信じ難い。

  西川橋を渡ると、旧道は左に屈曲するのだが、正面のコンクリ壁は現道のものである。
  風景はもちろん、線形さえも変わってしまったようだ。






  橋を渡って、左に折れたところ。

  
廃道。

  あまりの藪の深さに、これ以上の前進を断念、引き返し。。








(その2・終)

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