国道107号 旧大渡橋
起点の岩手県大船渡市から、終点の秋田県本荘市まで、まさに山越え谷越えで日本列島を横断する国道107号線。
そのほぼ中間に位置する、岩手県湯田町。
その前進、かつての平和街道が通っていたことからも、古くから重要な交通路であったことがうかがえる。
時代は平成の世、さらに新たな「道」が造られた。
自動車専用の、いわゆる「秋田自動車道」である。
長いトンネルと橋が連続し、あくまで直線的な道路。
この地にも「湯田インターチェンジ」が設置されることになり、大規模な工事の末、ついに日の目を見た。
そして山あいの小さく寂れた村は、いまや高速交通への出入り口となった。
そんなキーポイントに、未だに残る古い橋...
ここの景色に見覚えのある方は、地元の方以外ではそうおられないだろう。
前述の湯田インターチェンジの直下である。
真ん前と言っても良いかもしれない。
駐車帯から北上方を望む。
大船渡、北上とそれぞれまでの距離を示す青看が見える。
左が現道と新しい(現役の)大渡橋。
そして右が今回ご紹介する(旧)大渡橋である。
橋に近づいてみる。
「橋の中から木が生えている!」
この橋ができてからの歴史を感じる光景である。
銘板には「昭和36年3月竣工」と刻まれている。
ちなみに、木の根元の傍に写っている黒い四角い物体は、ゴミです(汗)
現道と駐車帯のすぐ脇という立地条件の悪さがもたらした悲劇...
皆さんゴミは持ち帰りましょう!!!
それがイヤなら、せめてゴミ箱に捨てましょう!
野山や川原や田圃や海辺など、そしてくれぐれも「旧道・廃線跡・旧橋」
付近には捨てないで!!!
反対側の袂から横手方を望む。
今回のレポートには関係ないが、湯田インターの入口を示す白と緑の標識、そして、「携帯電話は
ここで車を止めてから話しましょう」と促す「もしもしピット」なる標識も右端に写っている。
さて本題。
このように、現役の橋と引退した(はずの)橋が、並んでいるというのは、結構あちこちあるが、その
中でもここは特徴的である。 では、どういう点が?
1つ、古いほうにバリケードがない。
もう1つ、先程の写真のように橋の中から木が生えているところもあるが、全体的に見て橋げた
および欄干の損傷が酷くない。
以上の点から、その気になれば4輪車でも通行できるかもしれない(ただし前後のアプローチ部傾斜の切り替わりが難ありか?)。
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