横荘鉄道(羽後鉄道、羽後交通)横荘線
前説
その知らせは、予告もなくいきなりもたらされた。
あの二井山トンネル西坑口が、崩壊したらしい。
第1発見者(?)は、しをりんこさん。
そしてまたヨッキれんさんにより、その詳細がWEB上で明らかにされた。
その日以来、トンネルの現状が気になってしかたがなかった。
もしかして東坑口も、埋まってしまったのではないだろうか?
現場から直線で僅か15kmの至近距離に住んでいながら、行こうと思っても行けない日々が続き、非常に遠く感じられた。
しかし、遂に再訪のチャンスが訪れた。
時は2003年12月2日。天気は晴れ。
絶好の探検日和(?)
はやる気持ちを抑えながら、それでもアクセルを踏む足を力ませながら現場へ向かった。
その3)二井山トンネル東坑口(2003年12月)
おなじみ広域農道出羽グリーンロードの屈曲。
昨年初めて足を踏み入れたのは、同じ12月の初め。
が、昨年よりもススキの背丈が高い。
優に2mはあろう。かき分けながら進む。
背後に行き交う車の気配を耳にしながら、なおも進む。
ほぼ1m四方に渡って、ススキが生えていない締まった砂利の地面に出て少しホッとする。
ここから緩やかに右にカーブしながら、また少し下り坂になりながらトンネルに入っていくはずだが
果たして...?
ここから、地面の様子が変化していく。
ドライだった地面が、ウエットにそして遂に小川や沼地状になっていく。
枯れ枝の間から、「彼」のその年老いた姿が見えてきた。
こちらがわ
東坑口はまだ原形をとどめているようだ。
気の向くままに地を流れる水を気にしながら、慎重に「彼」に近づいていく。
その光景は、一見、1年前となんら変わりがないように見える。
坑口直上にもたれかかる樹。
遠目には変わりないように見えるが、近づいてよく見るとその壁面の赤みが増しているような気が...?
そして向かって右側壁面。
1年前と同じように、しずくの滴る音が反響し、幻想的な雰囲気に包まれていた。
トンネル内部。
振り返って横手方。
いかにも廃れた道という感じである。
そこには、「生」という言葉はそぐわない。
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