国道108号旧道部 秋田県鳥海町 松ノ木峠

国道108号線は、起点:宮城県石巻市から、終点:秋田県本荘市に至る路線である。
中でも、奥羽山脈を越える鬼首峠、そして出羽山地を越える松ノ木峠。
この2つの峠は、長い冬期閉鎖と、そして非降雪期でも、急カーブ・急勾配が連続しまた道幅も狭く交通の難所であり、
両峠の間にある秋田県雄勝町は、事実上南北に走る国道13号線によってのみ他地区と結ばれ、陸の孤島とも言われた。

しかし、1996年に、鬼首道路、そして松ノ木トンネルが相次いで開通し、通年通行とともに高速快適な交通が確保された。

ここでは、現道開通以来6年を経て、今もなお大規模な崩落が続く松ノ木峠旧道部の秋田県鳥海町側の映像をお届けする。



  撮影日は、2002年9月29日。
  松ノ木トンネル鳥海町側入り口直前の橋の手前に、院内方向に向かって左手に
 駐車帯状の小スペースがある。
  ここは、奥に入って行く道路が分岐している。(何を隠そう、これは松ノ木トンネル
 開通直前に、峠からの旧道と、先行完成したトンネル西側を結んでいた道路であり、
 当然、一時期国道だったのである)
  これを登り詰めると、やがて本来の旧道と交差する。

  本来その登り詰めた交差点部に立っているべき標識が、ご覧の通り、横倒しに
 なっている。
  ちょうど峠方向から矢島方面へ降りてくると見える感じである。
  大雨で流されたのだろうか。後ろには流木の数々が道路に横たわっている。



  交差点部分を矢島方向に向いたときに見える対向車用の標識。












  この2枚の標識を、同じアングルから撮ろうとするとこうなる。












  交差点から、峠方向に登ってみる。
  間もなく、眼前にバリケードが横たわる。

  バリケードの向こうはかなり廃道と化してしまっているようである。










  バリケードに掲げられている貼り紙のアップ。

    「一般車両通行止
     この先は、専用道路であると共に、
     落石及び土砂崩壊の恐れがあり危険
     なため通行を許可された関係車両
     以外の通行を禁止します。
     なお、特に通行を希望される方は左記へ
     連絡し許可を受けてから通行して下さい。
     (略)
     由利森林管理署 矢島森林管理センター所長」


  とりあえず今日は、バリケード突破は遠慮しておこう。(笑)




  このバリケード付近から見える、大崩落。

  管理人は、持参のデジカメで迫ったが、ほかに双眼鏡や望遠鏡などがあれば、
 その迫力を堪能できることであろう。










  最大スペックの27倍ズームで激写。

  崩落は、旧道を完全に飲みこんだ上に、ガードレールを乗り越えて崖下にも
 崩れた土砂が堆積しているようである。










  もう1枚。

  この松ノ木トンネルが開通して早6年、その前にここでどういうことがあったのか
 疎い管理人であるが、いずれこの大量の土砂の下には「道路」が埋まっている。

  人間が山を切り開いて作った道路、それが自然に帰っていこうとしている。









同じ場所を、2003年6月10日に再訪。
そのときの模様を見たい方はこちら

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