横荘鉄道(羽後鉄道、羽後交通)横荘線

略史
 1918年8月、横手沼館間開通。1919年7月館合まで、1920年3月羽後大森まで開通。1928年11月には二井山まで、1930年には
老方まで開通した。
 その名の通り、横手と本荘を結ぶ鉄道として計画され着工し、順次開通したのだが、この老方と西側の前郷の間は着工さえされなかった。
はされたものの、開通には至らなかった。
 (1922年8月に羽後本荘から前郷まで開通していた「横荘西線」は1937年に政府が買収。その後矢島まで延長して鉄道省(のちに国鉄)
矢島線となり、現在は第3セクターの由利高原鉄道鳥海山ろく線として運行されている)
 1944年2月、雄勝鉄道と合併し横荘鉄道と称する。同年6月には羽後鉄道に改称。さらに1952年2月に羽後交通に改称。
 水害や輸送量減少などの影響で、まず1953年8月、二井山老方間廃止。その後、1966年6月館合二井山間。1969年1月、沼館館合間と
相次いで廃止される。
最後まで残った横手沼館間も、1971年7月廃止。


2002〜2003年にかけて、横手駅から二井山トンネル手前、そして東由利町老方から浮蓋トンネルまでの区間について実地調査を行った。

その1)横手駅跡〜浅舞駅跡

 1)横手市駅前町 横手駅跡

   JR横手駅の4番線ホームの隣、駅の建物から跨線橋を渡っていちばん西側が横荘線のホーム
  だった。

  現在もJRの引込み線として使用されている。

  会社も用途も変わってしまったけど、唯一、線路が現存し、しかも現役という貴重な場所である。






  2)横手市駅南町

  老方方向を望む。

  左側の線路はJR奥羽線。

  その右側の、奥に向かって続く草叢が横荘線跡。


  写っている橋は国道13号線跨線橋。




  3)横手市婦気大堤

  横手方向を望む。

  右手に数本並ぶ電柱がJR奥羽線。ここで分かれていた。

  田圃道として利用されているようだ。







  同所、老方方向。

  こちらは自動車は通れないようであるが、きれいに草が刈られている。

  小さな橋が残る。







  4)横手市婦気大堤

  3)から少し南下。横手方向。











  同所、老方方向。

  砂利道。











  5)横手市新藤柳田

  延々と続く軌道跡の中で、ここはその風景がもっとも変わってしまった所ではないだろうか。

  秋田自動車道・湯沢横手道路の横手インターチェンジ。

  「横荘ッコ」の名で親しまれたという汽車は、のんびりと小高い丘の間を縫って走っていたのであろう。
  時代は変わって、自動車が秋田・湯沢・盛岡・仙台・東京他全国各地へ向かって出発して行く、
  またそれらあらゆる所からも、自動車が辿りつく場所に様変わりした。




  もちろん当時は、こんな殺風景なコンクリートの壁も天井もなかったはずであるが、やむを得ず

  エスケープ。












  6)横手市新藤柳田

 横手方向。

 奥に見える橋が秋田自動車道。
 
 その下をくぐって左手方向にカーブして延びる道路が、軌道跡に沿った道筋。







  同所、老方方向。

  小さな堰に、古ぼけた木橋が架かっている。

  もちろん証拠もないが、これが軌道跡だろうか?

  その先は工場の建物になってしまっているが。






   7)横手市外ノ目桜沢

  横手方向。

  現在は県道267号線として利用されている。

  インターチェンジが近く、また周辺には工場もあり、けっこう交通量が多い。







  同所、老方方向。

  ここで県道267号線は軌道跡から分岐して、左手方向へ。

  軌道跡は草叢になっている。


  このあたりから視界が開けてくる。

  冬は風雪に悩まされたのではないだろうか。




  8)横手市外ノ目桜沢

  7)地点からほんのわずかに南西から、横手方向を望む。

  砂利が積まれ、自動車が入れないようにしている。









  同所、老方方向。

  軌道跡は道路となってまっすぐに伸びる。











  9)平鹿町醍醐樋ノ口

  老方方向。緩く右にカーブして行く。

  現在は農道として利用されている。









 10)平鹿町浅舞新町

  老方方向。

  浅舞駅跡はも
うすぐ。









  11)平鹿町浅舞新町

  老方方向。

  ここが浅舞駅跡。

  現在駐車場になっているようであるが、駅だったことを偲ばせる物はない。







  11)地点から少し離れた所に掲げられた案内板に、「広場(旧駅)」という表示が残っている。













 ※ 平鹿町農村文化伝承館に、駅名標と信号機が残っている。
    妙に新しい貨車は別物か?













その2)浅舞駅跡から老方方向へ出発進行!

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